国民視点での「広報改革」を共に推進してくれる方、ぜひご応募ください。
こちらの募集は終了しました。たくさんのご応募、ありがとうございました。
厚生労働省では、今、広報に関連する2つのポジションで人材募集をしています。
この記事では、「なぜ厚労省が、ウェブサイトとSNSの専門人材を求めているのか?」「入省後の具体的な業務内容」「求める人物像」などについて、大臣官房総務課 分かりやすい広報指導室(分か室)の越水からお伝えします。
ウェブサイト、SNS人材を公募するに至った経緯
広報改革の詳細については、別の記事でご紹介していますが、国民の皆さまからの「共感と信頼」を得られる省を目指し、広報室が音頭を取って2020年から改革がスタート。マーケティングPRとコーポレートPRの二軸に加え、インターネットを通じた「デジタルPR」の強化にこの数年取り組んできました。
「広報改革」。
と、ひと言でいっても、その領域は非常に広範囲に及びます。
具体的には、広報活動全体を俯瞰して最大限の効果・成果を生み出すための「戦略」があり、その戦略に基づいたメディア戦術(メディアリレーション、ウェブサイト・SNS運用、広告出稿など)があります。
そのため、これまでも、PR会社や広告代理店出身者、事業会社での広報経験者、元メディア編集者など、それぞれの領域に精通する専門人材を迎え入れてきました。
直近では、今年の4月に、厚労省で初となる専属デザイナーを公募で採用。現在、省全体のデザイン力が大幅に強化されつつあります。
―ウェブサイト専門人材の必要性
このように、広報改革が着実に進む中、大きな課題の一つとして横たわっているのが、「厚労省ウェブサイトの大規模リニューアル」です。
厚労省は、皆さまもご承知のとおり、健康・医療、福祉・介護、年金、雇用・労働など、国民生活に密接に関わるさまざまな政策を所管しているため、情報量がとにかく膨大です。
この厚労省サイトに掲載されている大量の情報を「欲しいと思った時、すぐ手に入れられるようにするには、どう整理していくべきか?」という点については、省内で議論を重ね、少しずつ改善を図ってきました。
しかし、「検索性」、「UI・UX」、「アクセシビリティ」など、厚労省サイトが抱える課題を抜本的に解決するには、高度な専門性を持つ人材が広報室に加わり、リニューアルを主導していただくことが「リニューアル効果を最大化させる」という点、そして「改革のスピード」の点からも重要であるため、広報室から各所に交渉を行い、このタイミングで公募をする運びとなりました。
―オウンドメディア運用人材の必要性
また、もう一つの課題である「SNSの運用・強化」ですが、現在、厚労省SNSを運用している専門職員の数は非常に限られています。個々の発信情報のさらなる品質向上やSNSアカウントのコンテンツをより良いものにしていきたいという気持ちはあるものの、慢性的な人員不足もあり一歩一歩・・・というのが実情です。
(今後も大幅な増員は非常に難しく、少数精鋭での運用となるため、生成AIの活用による運用も来年以降視野に入れています)
さらに、大規模自然災害などの有事が起こった際、国民にとって有益となる一次情報を適切なタイミングで届けるための体制強化と仕組み作りが急務となっています。
これらの視点から、ウェブサイトやSNSなど、いわゆるオウンドメディアの強化を一緒に担当していただける人材をお迎えできればと考えています。
入省後、担っていただく具体的な業務
今回募集をしている「プロダクトマネージャー」と「ウェブディレクター」のポジションですが、入省後、どのような業務を担っていただくのか、もう少し詳しくご説明します。
※両ポジションともに、ご本人の希望・適性等により、広報研修を行っていただく可能性もあります。
これらの業務ですが、もちろん一人ですべてを背負うわけではなく、民間出身者で構成される広報チームの一員として専門領域を担っていただきます。
広報室所属職員たちとの連携は日常的にありますし、情報システム関係の部局やサイト運用を請け負っている専門業者、デジタル庁をはじめとする他省庁、外部アドバイザーである広報室参与とのやりとりも頻繁に発生するので、ウェブサイト案件についてはプロダクトマネージャーが「ハブ」となって、各所の交通整理をしながら業務をリードしていただくイメージです。
そして、ウェブディレクターは、プロダクトマネージャーを適宜サポートしながら、SNS運用を分か室内メンバーと連携、そしてリードしていただきます。
求める人物像(すぐに活躍できる人材とは)
「プロダクトマネージャー」と「ウェブディレクター」は、これからの広報改革を進める上で非常に重要なポジションであり、やり甲斐もあるのではと思います。
そのため、「この数年で厚労省のオウンドメディアを大きく飛躍させたい!」という志を持つ方に、ぜひご応募いただきたいのですが、ここの職場で成果を上げていくためには、専門的なスキル・知見は当然あるという前提に加え、3つの要素(柔軟性、連携する力、実務遂行能力)が極めて大事だと思っています。
【柔軟性】
行政機関は外的・内的要因等により、仕事の優先順位が突然大きく変わらざるを得ないときがあります。それ対して柔軟に対応し、置かれた状況下で「最善」を尽くすことが求められます。
【携携する力】
スタンドプレーだと、できることに限界があります。何かをやろうとする時は、民間広報チームの一員として関係者とコミュニケーションを取りながら職務にあたることができると、物事がポジティブな方向に少しずつ進んでいくのを実感できるはずです。
【実務遂行能力】
頭と手、その両方をフル活用して実務を着実に遂行することが求められます。
民間広報人材は、広報戦略推進官にしてもデザイン専門官にしても、原課からの「広報千本ノック」に日々対応しながら、それと平行して広報改革に取り組んでいます。
つまり、「(広報の全体フレームを念頭に置きながら)ディレクションをする」ことと、それらを「自ら実践する」。この二つのサイクルを自然にまわすことができる自律的な人材であれば、机上の空論ではなく地に足付いた実現性の高い仕事を積み重ねていくことができるので、厚労省での活躍が大いに期待できると思います。
公募で入省した「デザイン専門官」インタビュー
今年度初めに行った公募を通じてお迎えしたデザイナーに、「厚労省に入ることになったきっかけ」、「入省した当時の雰囲気」、「入省して約9か月経った今の印象」などについて話しを伺いました。
(今回の「公募」をご検討中の皆さま、参考にしていただけると幸いです)
― まずは、入省のきっかけについて教えてください。
伊與田:SNS上にたまたま流れてきた公募に関するプレスリリースを目にしたのがきっかけです。「興味深い取り組みをされているな」と、リリース情報を読み進めている中で「もしかしたら自身の経験値と強みが国民の役に立てるかもしれないな」という気持ちになり、応募をしてみました。
その結果、ご縁をいただいて入省することとなりましたが、いま思えば、「チャレンジ精神」だったのかなと。
― 入省当時に感じた職場の雰囲気、職員たちの印象は。
伊與田:フリーのデザイナーとして独立して15年近く経っていたので、再び組織に属する不安はありましたが、皆さんとても親切に応対してくださったので、初日にほっとしたのを覚えています。
普段は皆、黙々と業務に没頭されているので、驚くほど静かだな・・・、と思うこともしばしばありますが、たまに楽しげな会話が飛び交うので、程よいコミュニケーションが取られているという印象でした。
また、所属しているチーム内(分か室)では小まめにディスカッションの場を設けていただきました。自分のペースに合わせて業務のステップを踏めるよう考慮してくださり、分からないことは質問しやすい環境でしたので自然と馴染むことができました。
「働き方改革」も進んでおり、テレワークがしやすいのと、年休も取得しやすい環境だなと感じましたね。
― 入省して9か月が経ちましたが、その間に感じたギャップや苦労したことは。
伊與田:厚生労働省から日々発信されている情報量、多様さは想像を遙かに超えていました。
常に試行錯誤して国民向けの広報資料づくりに取り組んでいる職員の方々をバックアップするにあたり、感覚的にとらわれがちな「デザイン」というものを、「分かりやすさ」という視点で言語化してお伝えするという作業はこれまでの経験になかったことでしたので、難しさを感じつつも私自身改めて発見できることもあり勉強になっています。
また、常に複数のデザイン案件を担当しているため、1人でできる限界と、もっと踏み込んだ支援をしたいというジレンマも感じながら日々の業務にあたっています。
― この職場におけるやりがいは。
伊與田:国民にとって分かりやすい情報発信の実現に向けて、その礎を築くべくデザイン専門官として担う役割は非常に重要で、大きな責任と重圧を感じることもあります。
ですが、これまで培ってきた知見や能力を活かし、チラシの改善やSNS画像作成などの実務や職員向けデザイン研修の実施などを通じて、身近な職員の方々から「格段に分かりやすくなった!」「悩んでいたポイントが解消された」というポジティブな声をたくさんいただくことがとても有難く、まだまだ小さな一歩ではありますが、デザインの重要性が徐々に浸透しつつあり、貢献していることを実感しています。
また、行政の中核において官民問わず、多様なプロフェッショナルの方々と関わりを持つ機会をいただいており、多くの貴重な学びの場を得られていることも魅力の一つだと感じています。
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ここまで記事をお読みいただき、ありがとうございました。
伊與田デザイン専門官のインタビューでは、「チャレンジ精神」という言葉がありましたが、今回公募しているポジションも、まさにその言葉に相応しい職務内容だと思っているので、チャレンジ精神を持った方からのご応募をお待ちしています。
これからの10年先を見据え、我々と一緒に、託されている厚労省「広報改革」のバトンを繋いでいきましょう!
・任期付職員の募集(応募の締め切りは、1月5日(日)必着です)