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とびらぼ企画〜マイノリティの存在を踏まえた政策立案に向けて〜どんな性のあり方でも生きやすい社会へ

厚生労働省

昨年12月から行われた「とびラボ企画〜マイノリティの存在を踏まえた政策立案に向けて〜」と題した勉強会。本勉強会に込めた企画委員の思いや勉強会の講演内容、そこでの職員の気づきを紹介します。

<とびラボとは?>

厚生労働省では、職員が今の担当分野にとらわれず、自分自身の関心で新しい出会いや学びを求めてチャレンジすることを応援する提案型研修・広報制度があり、通称「とびラボ」(とびだす“R”ラボ)と呼ばれています。これは、職員が関心のある政策分野に継続的にかかわることおよび厚生労働行政の政策分野における現場の支援者、当事者等と出会い、現場での実践に関する学びを深めることを支援することで、職員の厚生労働行政に関連する幅広い実践的な知識の習得および職務を行う意欲の向上を期待するものです。とびラボでは、職員が企画したこのような活動を発信しています。

<企画提案者の思い>

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桝井千裕
コロナ本部医療班補佐

誰もがマジョリティにもマイノリティにもなりうる社会で
厚生労働省は、「ひと、くらし、みらいのために」—将来にわたって、皆が安心して暮らせる社会をつくる—という使命を掲げ、さまざまなご意見を伺いながら政策を立案していますが、社会的少数派(マイノリティ)の意見や実情を見落としてしまっているとのご批判もしばしばいただきます。
一方で、この社会では状況や環境次第で、誰もがマジョリティにもマイノリティにもなりえます。私は、愛した人が同性であったことから、そのことを痛感し、マイノリティも含め、より多様な立場や意見を反映することで、より多くの「ひと、くらし、みらい」のための政策を実現したいと、本企画を提案しました。
この半年間、さまざまなマイノリティのなかで特に「性のマイノリティ」(女性やLGBT+※)に焦点を当て、4回の勉強会と1回のワークショップを重ね、「マイノリティの存在を踏まえた政策立案に向けた宣言」をとりまとめました。本企画が、厚生労働省のこれからの政策形成に一筋の道を示すものとなれば幸いです。

※レズビアン(L:同性を好きになる女性)、ゲイ(G:同性を好きになる男性)、バイセクシュアル(B:両性を好きになる人)、トランスジェンダー(T:生物学的・身体的な性、出生時の戸籍上の性と性自認が一致しない人)、そのほかさまざまな性のあり方を広く指す、性的マイノリティの総称

<講演1>
マイノリティ/マジョリティとは何か

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講師:出口真紀子さん
上智大学外国語学部英語学科 教授

特権は持つ側に見えにくい
皆さんは「特権」という言葉を実際に使ったことがありますか。学生に聞くと、「学割が使えるのは学生の特権」「ディズニーに行きやすいのは地元住民の特権」「自由な時間が多いのは学生の特権」「デートでおごってもらえるのは女性の特権」などが例として挙がります。
しかし、これは「一時的な立場による優遇」といった意味で、本来の「特権(Privilege)」とはニュアンスが異なります。「特権(Privilege)」は、あるマジョリティ側(多数派)の社会集団に属していることで、労なくして得ることのできる優位性(権力も含まれる)のことです。ここでポイントとなるのは“労なくして得る”、つまり、努力をしたから得られる優位性ではないという点です。
たとえるなら、特権を持っている人たちの前にあるのは自動ドア、特権を持っていない人の前にあるのはセンサーの作動しない自動ドアと考えられるでしょう。歩いているだけでセンサーが感知してくれて、「自動で」ドアが開くと、遮るものがないので歩みを止めずに進むことができます。しかし、マイノリティ側の人にはドアが開かないのです。ドアが開くのが当たり前の自動ドア側の人たちは、ドアは「遮り」ではないので、その存在に気づきづらい。
特権は、持っている側には見えにくいものなのです。

制度的・文化的差別も
私たちは、差別を「悪いこと」「してはいけないこと」としっかり学んでいます。しかし、そこで終わっており、それ以上の発展はありませんでした。「差別する本人が悪い」という個人の問題よりも、差別について深く考えるような構造的・制度的差別の概念・理論が紹介されていないのが現状です。
差別には3つの形態があります(表参照)。私たちは、心のなかに偏見があっても何もしなければ「差別」にならないと思いがちであり、「差別」していると思われないために「差別の対象とされる集団」から自分を遠ざけ、接触を避けてしまいます。

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※生まれたときに割り当てられた性別と性自認が一致し、それに従って生きる人

特権と差別は表裏一体
ここで考えてほしいのは、「特権と差別は表裏一体」だということ。
特権を持つ人々に「特権」「差別」について教育するのは、誰の責任・役割でしょうか。答えは、特権に気づいたマジョリティ側の人たちです。マイノリティ当事者に、差別に関する教育を押しつけてはいけません。
特権を持つことがどれだけ社会を変えやすい立場にいるかを理解し、構造的な差別を変えるための力になってほしい。味方を増やすことで、よりマイノリティが生きやすい社会が実現できます。そして、マイノリティが生きやすい社会はマジョリティも生きやすい社会なのです。

<講演2>
見えない弱者、見えていない強者

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講師:小島慶子さん
東京大学大学院情報学環 客員研究員

経済的に自立するためアナウンサーの道へ
私は、1972年生まれの団塊ジュニア世代です。東京都郊外(市部)で育ち、家庭では男尊女卑はないものの「お金を稼いでいるパパが一番偉い」という感覚がありました。専業主婦の母と、24歳で一流大卒の銀行勤務の男性と結婚して仕事を辞めた姉を見て、「これが女の王道、自分も同じくらい幸せにならなきゃ」とプレッシャーを感じました。
一方で、私は女子高に通っていたこともあり性別役割分業の意識が薄く、自意識としては「女性」ではなく一人の「人間」という感覚でした。
悩んだのは、就職活動のときです。自分の育った環境から生活の質を落とさず、かつ、肩書や年収に関係なく心を通わせた男性と結ばれたい、と望んでいました。それをかなえるには、「自分が稼ぐしかない」と思うようになりました。一部上場企業のサラリーマンだった父と同じかそれ以上に稼ぎ、経済・社会的に自立したいと思い、放送局の正社員であるアナウンサーの道に進みました。
しかし、そこでぶつかったのはジェンダーの壁。若い女性アナには、男性や年長者をもてなす愛嬌が求められました。ゴシップ誌には性的な記事を書かれました。「女子アナ」と呼ばれるたびに、これは対等か? と強い抵抗を感じました。

育児や海外移住を経て新しい視点を得る
出産し、子どもを保育園に入れたときに、世帯収入に応じて保育料に差があることなど、知らなかったことをたくさん学びました。ひとり親家庭や外国から来た人の子育てなどさまざまな家族の実情に触れ、それぞれの苦労を知りました。時代の最先端で情報を得ていると思っていた自分がひどい世間知らずだったことに気づいたのです。
その後、夫が仕事を離れたのを機に、オーストラリアに教育目的で移住。私が日本で働き、一家を経済的に支えることになったのですが、男性が仕事を辞めることに対する偏見や、「男の王道」から外れることに対して男性が感じる不安の大きさに初めて気づきました。
にもかかわらず、経済的に強い立場になった私は、当初無意識のうちに主夫である夫に対して心ない態度をとってしまいました。「誰のおかげで食えているんだ」という発想が、強者になった自分のなかに芽生えたことにショックを受けました。また、海外で少数者の移民として生活してみて初めて、日本で暮らす外国人の方々の不安と苦労が想像できるようになりました。
人にはみな、死角があります。どんなにものを知ったつもりになっていても、体験していないことはわからない。立場を変えたときに初めて気づくこともあります。死角ゆえに見えていない“弱者”の存在を知る努力はもちろん、一見“強者”のように見える人々のなかにも、角度を変えて見れば課題があることに気づく視点が必要だと実感しています。

<講演3>
コロナ禍で孤独深める若い女性たち

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講師:橘ジュンさん
特定非営利活動法人BONDプロジェクト代表


家庭や学校に居場所がなく 街をさまよう女性たち
私は2006年に、若い女性たちの声を集めたフリーペーパー「VOICE」を制作するために渋谷などで街頭インタビューをしました。気になった女の子に声をかけてみると、さまざまな問題を抱えて、居場所がなく街をさまよっている10〜20代の女の子たちが多くいることがわかりました。そんな女の子たちの声をいくつも聴くなかで、「伝えるだけではダメだ」と思い、2009年に支援につなげる活動をするための特定非営利活動法人BONDプロジェクトを立ち上げたのです。
BONDプロジェクトで行っていることは、「聴く」「伝える」「つなげる」の三つです。LINEやメール、電話、対面での相談対応、ネットや街頭パトロールなどで女性たちの声を聴きます。また、フリーペーパーやイベントなどを活用して女性たちの声を発信。そして、声を聴かせてくれた女の子たちを一人ひとりに合った支援につなげています。全国から届く相談に対応するために出張面談、同行支援も行っています。

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SNSに助けを求め 犯罪被害に遭うケースも
最近、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、困難を抱える若年女性が全国的に増えていると感じます。度重なる緊急事態宣言などにより出張面談、地方での同行支援に規制がかかったことも支援者としてつらかったです。
コロナ禍によって生活スタイルや家族関係が変化したことについての相談が増え、「コロナのせいで」などの言葉がなくても、よく話を聞いていくとコロナ禍の影響を受けていることがわかりました。人との関係が希薄になり孤独感を強めている女の子が多い一方で、リモートや失業などにより親との時間が増えたことで逆に居場所を失う人も。もともと抱えている問題や困難が増幅・悪化したケースもあります。
こうした孤独感や不安感が増して希死念慮も強くなった女の子たちは、SNSに助けを求め、そこでつながった人に会いに行ってしまっていました。身近な人に悩みや本音を言うことができず、SNSが大事な居場所になっている半面、弱みにつけこまれ犯罪被害に遭ってしまうケースも少なくありません。
全国の若年女性の相談に対応するため、各地域の支援団体との連携や、相談に対応できる民間団体を全国に増やしていくことの必要性を改めて強く感じています。

<講演4>
性的マイノリティの困難と現状

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講師:松岡宗嗣さん
一般社団法人fair 代表理事

性のあり方は多様で 男女の二つに分けきれない
男女の平等とLGBT+をどのように捉えたらいいのか。よくある質問の一つです。これまでの男女平等は、「女性」と「男性」の間にあるジェンダー(社会的・文化的につくられる性別)格差を是正し、平等にしようという動きでした。
しかし、「女性」と「男性」とはそもそも何者なのでしょうか。生まれたときに割り当てられた性別と、自認している性別が一致していること、性別は男女の二つしかないこと、異性愛であること、こうした考え方が社会では前提となっていますが、実際はたとえば、「女性」のなかには同性を好きになる人もいれば、そもそも性別を「男女」で二分できない人など、さまざまな人がいます。性のあり方は曖昧で、境界線もグラデーションのように分けきることができないものです。
しかし、だからといって男性や女性のくくりをすべてなくそうということではありません。さまざまな人がいて、多様な性の形があることを前提に考えてほしいのです。
性別は男女のみ、異性愛が前提となるがゆえに当事者たちが悩んだり、つらい思いをする場面は多々あります。
たとえば、パートナー(同性)が亡くなった際に親族でないことが理由で病状の説明がされなかったり、トランスジェンダーの人が病院受診時に本名で呼ばれることが苦痛で通院できなくなったり。
そのため、本人の性のあり方に基づいて利用できるものが増えていくことが必要です。

当事者は「いない」のではない「見えていない」だけ
当事者たちはさまざまな場面で性を理由に壁にぶつかりますが、わざわざトラブルを起こしたいわけではありません。ただ平等に扱われたいだけで、そのための調整が求められているのです。
たとえば、性別を指定した制度や規定は、出生時に割り当てられた法律上の性別でなければならないのでしょうか。男女分けされた設備は、どのように使えばよいのでしょうか。
当事者は「いない」のではありません、「見えていない」だけです。周囲には当事者がいる、性のあり方は多様、皆が異性愛者ではない、男性らしさ女性らしさを押し付けない。こうした考え方を一人ひとりが持つことが大切です。
そして、性のあり方は「機微な個人情報」であることも忘れてはいけませんし、無理に聞き出したり、勝手に共有や暴露(アウティング)をする行為もいけません。
職場や地域、医療現場などでの支援や、制度を整えることと、性の多様性に関する適切な認識を広げることは、同時に進めることが重要です。その際、当事者自身がカミングアウトをするのはハードルが高いので、関心のある人が情報発信をしていくことで周囲への理解を広げていくことも効果的です。
現在、性的指向・性自認に関する差別的取り扱いを禁止する条例を約50の自治体で施行しています。アウティング禁止の明記も増えてきました。当事者同士の連携も進み、今後の自治体や国の動きにも注目しています。

<ワークショップ報告>
厚労省職員として何ができるか
〜誰もが生きやすい社会へ〜

全4回の講演会を経た5月22日、今回のとびラボ参加者が厚生労働省内の一室にリアルとオンラインで集まり、厚生労働省職員としてどんな取り組みをしうるのかについて話し合いました。その一部を紹介します。

性の多様性の認識を省内で当たり前に

[桝井]
4回の講義を受けて、このワークショップでは、受講者の皆さんと、厚生労働省職員としてこれまでの学びをどう活かせるのか、具体的にどんなアクションを取るのかを考えていきたいと思います。
できることには政策立案側としての取り組みと、厚生労働省の職場環境をどうしていくかという視点があると思います。こうした視点を持ち仕事に臨むことを参加者個々人が宣言する取り組みはどうだろうと考えて、議論のたたき台として、「マイノリティの存在を踏まえた政策立案に向けた宣言案」を作成していますので、ご意見をいただければと思います。

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[亀井]
まず、今回、宣言として一つの形にまとめることの目的、期待するところを教えてください。
また、「誰もが生きやすい社会」との言葉で表現されているかもしれませんが、「マイノリティの立場に思いを馳せながらの政策立案によって、マジョリティ/マイノリティ双方にとって世の中はどう良くなっていくのか」という要素を伝えられればよいのではないかと思います。
[桝井]
一つ言えることとして、厚労省職員が自発的にマイノリティという概念、特に「性のマイノリティ」を考えようと取り組んだのは今回が初めてです。ゆえに、ただ学ぶだけで終わらせず、自分たちに何ができるかを話し合い、宣言という形で実践・発信することには、今後、政策を考えるにあたって「性のマイノリティ」を含めた「マイノリティ」を意識していくこと、それが当たり前として省内に浸透していくための第一歩としての意義があると考えます。
2点目のご質問については、「誰もが環境や状況次第で、マジョリティにもマイノリティにもなりうる」ということがあります。いつ、どこで、どんなきっかけで、誰がマジョリティ/マイノリティになるかわからないこの世の中を、政策を通じてもっと住みやすくしていくためには、マジョリティだけでなくマイノリティの視点も捉えることが必要不可欠と考えています。「誰もが生きやすい社会」という表現には、その思いを込めたつもりです。

省内にとどまらず民間の取り組みや意見を把握

[宮下]
私はこの宣言を見て、「厚労省でもこうした取り組みができる土壌、意識が出てきた」と驚き、感動しました。厚労省内の職場でこういう会話ができることは大事にしていかなければいけないと思います。そして、発信に当たっては、正規職員だけでなく、「期間業務職員の方も含めた厚労省で働く職員全員が対象である」ことが伝わるようにしていただければと思います。
また、厚労省として「性別・性的指向・性自認」に関してどういう政策があるのか、他部局の取り組みは把握しづらいのが現状です。まずは、局ごとにどういう政策があるかを「知る」ことが大事だと思います。
さらに、「民間企業の取り組みやLGBT+当事者の皆さんなど関係者の意見を十分把握したうえで政策をつくっていく」というニュアンスも出すべきではないかと思います。

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省内にもアクションを起こしている人がいる

[亀井]
「自らを含む厚生労働省の全職員……」のくだりは、ためらいのようなものを覚えました。それは、自分にはちゃんと実現できるかな? というためらいであり、知識不足やうっかり、過失によって相手を傷つけてしまうケースもあるなかで、知識等が不十分なまま「徹底」というと、自分はちゃんと徹底していけるのかな? というためらいでもあります。
[竹谷]
このワークショップに対して、とびラボ企画参加者から事前にアンケートで意見をいただいているのですが、そのなかにも、「差別や偏見を積極的に廃す」という、こういうことはしませんといった宣言だけではなく、「マイノリティの存在を認識したうえで政策立案をすることが必要」であり、その視点を盛り込んだほうがいいとの意見がありました。
まずは認識をする、意識を向けて考慮しようとする、これが一歩目なのではないかと思います。
[竹谷]
アンケートでは、「厚生労働省内の職場環境におけるマイノリティの現状についてハード面、制度面について実態・意識調査をして共有してはどうでしょうか」という声も寄せられました。
[厚労職員]
省内で職員向けに行う取り組みでありますが、それによって、LGBT+の問題に取り組んでいる省外の方が、「厚労省でも関心を持って何かしらのアクションを起こしている人がいるのだ」と知り、勇気づけられるということもあるのではないでしょうか。
[宮下]
このたたき台は、宣言という形を取っていて、職員個々人が自分の行動について宣言する、ある意味で内向きの取り組みではありますが、厚労省にはこういう宣言をしている人がいることを省外に示すという意義がありますね。そして、宣言文は省外の方にも伝わるようなものにする、職員だけがわかるようなものとはしないこと、も重要ですね。
[桝井]
皆さんありがとうございます。宣言については、いただいたご意見を反映させていただいたうえで、今回の一連の講義の受講者の方にも相談させていただきながら、最終的な形にしていきたいと思います。

<企画委員から>
勉強会を終えての気づき

今回の勉強会を企画した企画委員の、勉強会を終えての思いをお伝えします。

甘くて苦い、多様性を包む世界への一歩一歩

P40_遠藤氏

遠藤径至
職業安定局高齢者雇用対策課 課長補佐

とびラボの企画に携わるのは2回目ですが、勉強会の準備を進めるなかで新たに提言を行うことになるなど紆余曲折があり、時には緊張感の高い場面もあったなか、無事終えられてほっとしています。
多様性のある職場・政策・社会・人生を実現するため、どんな相手も尊重すること、異なる意見の発信を恐れないこと、今の自分に理解できないものをすぐに否定しないこと、成果を焦らず一歩でも進んだことを喜ぶこと、試行錯誤できるためのゆとり・余白を確保すること、などを意識していきたいと思っています。

何度傷ついたって世界を変えたい

P40_桝井さん

桝井千裕
コロナ本部医療班補佐

今回の勉強会やワークショップを通じて、自分のマジョリティ性/マイノリティ性に改めて目を向け、他者に伝える作業を繰り返すことになり、苦しくなったり苛立ったり、ときには大海に小石を投げるような気分にもなりました。
それでもなんとか参加者の皆さんと宣言をまとめ、発信できたのは、受講者やワークショップ参加者、関係者の方々のご助力のおかげです。小石の起こすわずかな波紋が、いつか世界を変える大きなうねりになることを信じて、これからも自省と発信を続けていきたいです。

私にもマイノリティの一面 視点が変わった勉強会

P40_竹谷さん

竹谷真美
人材開発統括官特別支援室 介護労働係長

私はマジョリティだという認識を疑うことなく過ごしてきてしまいましたが、勉強会を終えて、私を含む人間のマイノリティの部分が前よりも見えて、視点が変わり、今までは見ようとする姿勢がなかったと気づきました。身近にいるマイノリティの方に気づき、理解するために、相手の立場にたって考える重要性を再認識しました。自分がマジョリティに属する場面では周りのマイノリティの方を尊重し、自分がマイノリティに属する場面では周りのマジョリティの方に尊重してもらえれば、今より生きやすくなるのではと考えます。


一つの企画が変化し続けたことに驚き

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荻野仁視
大臣官房総務課 課長補佐

提案者の桝井さんの始めの企画書の段階では数回の勉強会を組んでいくような企画でしたが、そこからさまざまな方の参画があり、当初考えもしていなかったことが実現しました。普段仕事では絡まない職員が共働し、さまざまなアイデアをもって議論を重ねるなかで企画が進化していったことに驚いています。厚生労働行政ではさまざまな立場の方を想像しながら政策課題に向き合うことが求められますが、今回の企画がこのような形に進化していったのも、熱意のある職員がいる厚生労働省らしいかなと、個人的には思っています。

出典:広報誌『厚生労働』2022年7月号
発行・発売:(株)日本医療企画
編集協力:厚生労働省

※その他の広報誌『厚生労働』の記事は一部こちらからも閲覧が可能です。

本件「とびラボ」からのスピンオフ企画

厚生労働省は所掌が広く、担当したことのない分野のことを知らないこともままあり、今回のワークショップの中では厚生労働省の取組を参加者で確認したりもしましたが、今回初めて知った!という話も多くありました。

下記の記事では本企画からのスピンオフとして、ワークショップにおいて確認した厚生労働省の取組の紹介や、本企画に関連する用語解説を行っていますので、併せて是非ご覧ください。




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