なぜ厚労省に転職を? 入省1年目の中途採用者が本音で語り合ってみた!
本記事は、カケル・プロジェクトのメンバー池上、溝尾がお届けしています。
令和元年の厚生労働省改革若手チーム提言後、厚生労働省の経験者採用が大幅に拡充され、さまざまなバックグラウンドを持つ方々が厚労省へ入省されました。執筆者である私自身、コロナ禍の令和3年に厚労省に転職した中途採用組です。
今回は、中途採用の実態をお伝えしたいと、私自身が進行役となって、令和3年に入省した中途採用者による座談会(つまり同期座談会!)を開催。入省動機や今後の目標について語っていただきました。普段はなかなか聞けない省庁の中途採用者の生の声、ぜひご覧ください。
本記事の最後に、中途採用試験を受けようと考えている方へ向けた案内もございますので、転職を検討されている方はぜひご覧ください。
【座談会メンバー】
佐藤 すなお(社会・援護局事業課、都内の区役所からの転職)
笹山 隼人(大臣官房会計課、小売関係の会社からの転職)
清岡 尚子(医政局経済課、医療機器メーカーからの転職)
大西 勝(社会・援護局事業推進室、官公庁の非常勤職員からの転職)
横田 友子(政策統括官付統計・情報総務室、畜産団体からの転職)
中村 香菜(保険局国民健康保険課、フィットネスクラブの運営会社からの転職)
柴田 彩乃(医薬・生活衛生局総務課、病院・研究所からの転職)
松井 忍(政策統括官付情報化担当参事官室、福祉関係の団体からの転職)
【進行役】
池上 奈津美(カケル・プロジェクトメンバー)
溝尾 沙希子(カケル・プロジェクトメンバー)
なぜ厚労省に転職を?入省動機を教えてください!
―はじめに、皆さんが厚生労働省の中途採用試験を受けようと思ったきっかけについて教えてください。
佐藤:私は都内の区役所で、外国人住民のための施策作りや通訳等の語学系の仕事をしていました。区役所では福祉系の仕事をずっとしていたので、厚労省と関わりが多く、また、「語学を使える仕事」というのが採用試験の募集要領に記載されていたため、前職で磨いたスキルを活かせるのではないかと思い、受験しました。
笹山:僕は前職が2つあり、元々は経済団体で約6年間勤務し、その後は民間企業で勤務していましたが、仕事に物足りなさを感じていたところ、たまたま農水省の採用試験の案内を見つけ、その他の省庁もあるのか探してみたところ、厚労省の募集もあったため、採用試験を受けてみました。
清岡:私は前職が医療機器メーカーでの勤務でして、治験や製造販売後調査のデータ管理等をやっていました。転職活動中に厚労省のSNSで募集を見つけ、採用試験を受けました。
大西:僕は以前、官公庁の非常勤職員として4年間勤務していました。その経験を活かせるのではないかと思い、受験しました。
横田:前職は畜産団体で経理の仕事をしており、そこで農水省とやりとりをする機会があり、農水省で働きたいと思うようになりました。しかしながら、募集期間が既に終わっていて、色々と調べていたところ、厚労省の募集を見つけ、採用試験を受けました。
中村:私は厚労省が3社目で、1社目は生命保険会社で法人営業を、2社目はフィットネスクラブを運営するフランチャイズ本部の危機管理・安全管理を担当する部署で、「安心して通うことができる運動施設」を作るための基盤整備やルールを作っていました。私の場合は、元々公務員になりたくて、塾に通っていたのですが、そこの塾長が厚労省の募集案内を見つけてくれたのがきっかけで受験しました。
柴田:私は以前まで病院・研究所の事務職員でした。その中で様々な課題に気づき、制度を作る側になりたいと思ったのがきっかけです。
松井:私は福祉関係の事業を運営する非営利団体でソーシャルワーカーを経たのち、情報システム管理者として勤務していました。偶然、厚労省の中途採用の要項に「情報セキュリティ・IT等関連」の事務区分選考があることを知り、福祉職の経験や情報システム管理者としての知識等が活かせるのではないかと思い、受験しました。
入省前と入省後のギャップ
―皆さん、さまざまな社会人経験をお持ちですが、入省前と入省後ではどのようなギャップがありましたか。
横田:私の部署ではさまざまな立場、経歴の人が多く、意思の疎通に苦戦することもありますが、仕事自体はすごく楽しいです。今の係が直接施策に関係する部署ではないので、モヤモヤした時期もあったのですが、やりがいはあると思いますし、スピード感があるのも慣れてくると楽しいと思います。
笹山:今の部署では、他の部局がどういう予算をもらっているのかということを俯瞰的に眺めることができるのは面白いなって思います。
中村:私は民間企業から公務員に転職したので、ギャップを感じることが多かったです。申請書等も紙を目視でチェックしているので、「電子じゃなくて紙なんだ」と思いました。今後は、もう少し効率良く仕事ができる仕組みを作ることができたら良いなと思っています。
佐藤:私は区役所勤務で同じ行政の仕事をしていましたが、区役所は電話と対面が多かったため、厚労省のように同じフロアでもメールでやりとりすることに最初は慣れなかったです。また、区役所は多くの業務を外部委託しているのですが、今の局では基本的に職員が直接事業を回していることが意外でした。
清岡:私は医療機器業界に関する大きな事業を任せてもらえたときに、「国政を動かしているんだな」って思って、そこがやりがいだと思いました。また、最初はもっと細かい仕事が多いと思っていたので、そこが入省前のイメージとの良いギャップでした。
入省して嬉しかったこと、辛かったこと
―さまざまなギャップがおありのようですが、入省して嬉しかったことや良かったことはありましたか。
柴田:入省前はとにかく忙しいイメージでしたが、上司の方が気に掛けてくださったりするので、ワークライフバランスに配慮する風土なんだなって知って、嬉しかったです。
大西:業務のことではないんですけど、転職して公務員になったことで周囲が喜んでくれたのが嬉しかったです(笑)
清岡:先ほども少しお話ししたんですけど、規模が大きい事業に携われることが私にとってはすごく嬉しいです。私の部署は医療機器の業界をもっと良くするためにはどうしたら良いのかという概念的な話から、計画を立てるというような具体的な話までできます。自身の知識さえあれば、方向性を決めていくことができるので、やりがいがあると思っています。あと、室内には良い方が多く、室長は業務を進めていく力がとてもある方なので、本当に尊敬しています。そういう方と一緒に仕事ができるのはとても光栄です。
中村:私の係では、どのような予防健康づくり支援を行っているかを自治体に対してヒアリングする機会があるんですけど、自治体の皆さんがとても熱心に取り組んでくださっていて、その声を施策に活かすことができるのはとてもやりがいがあって良いなって思っています。清岡さんも仰っていましたが、私の周りの方も優しくてフレンドリーな方が多いので、とても働きやすいです。
松井:私の部署ではデータヘルス改革というものに携わっているんですけど、昨年末にそれが報道番組に取り上げられて、「こういう仕事をしているんだよ」って家族に言えたことが嬉しかったです。また、省内でも現場の方の話を聞きたいと思っている職員がいらっしゃって、たまに私に話を聞かれるんですけど、そう思ってくれる方がいることが嬉しかったです。
―では、一方で辛かったことやしんどかったことはありましたか。
笹山:私のいる部署は繁閑の差が激しくて、忙しい時期は退庁するのが終電を逃す遅い時間帯になることもあったんですけど、10月は落ち着いていたので、残業は1分もしなかったです(笑)でも、残業自体が辛いっていうよりかは、他省庁との調整が遅くまでかかるのは辛いなっていうのはありましたね。
プライベートの過ごし方
―皆さん、転職したばかりで慣れないことが続いていたかと思いますが、終業後や休日はどのように過ごして気分転換されていましたか。
清岡:私は最近アフタヌーンティー巡りにハマっていて、休日によく行っています。最近はコロナの影響で1名からでも入店できるところが増えたので、予約して行って、お茶を飲みながら読書することで、リフレッシュしています。
笹山:私は年末に結婚したんですけど、料理が好きで、妻に「美味しい」と言ってもらえることが嬉しくて、それがストレス解消になっています。
中村:私は、ヨガスタジオで溶岩ヨガをして汗を流したり、スポーツジムに行ってキックボクシングをしたり、体を動かしてストレスを発散しています。
佐藤:私は本を読むのが好きなんですけど、最近は職場近くの日比谷図書館によく行って本を読んでいます。夜遅くまでやっていて、パソコン席もあります。
大西:皆さん自分の趣味に時間を費やせていて羨ましいです(笑)私は結婚していて子どもが2歳なんですけど、平日は帰ったら分担して育児をやっていて、休日も育児に時間を費やしているので、子どもの笑顔と寝顔くらいが癒やしですね。
今後の目標
―色々とお話しいただきましたが、皆さんの今後の目標を教えてください。
横田:今の仕事はやりがいがあるので、毎日楽しく働き、業務時間は集中して業務に取り組み、定時退庁やマンスリー休暇を活用し、メリハリのある省内生活を送りたいです!
柴田:私はとにかく目の前の業務に丁寧に取り組み、周りの皆さんから信頼を得られるように努力していきたいです。地道な仕事の積み重ねで、国民の皆さんが安心して一生を送ることができる社会を作る一翼を担うことができたなら、こんなに嬉しいことはないと思っています。
松井:私はまだまだ基本的な業務感覚の習得に努めつつ、これまでの経験(特にICTや情報セキュリティ)を活かした仕事をしていきたいです。そのためのスキルも伸ばしていきたいですね。
中途採用試験を受けようと考えている方へのメッセージ
―最後に、採用試験を受けようと考えている方へメッセージをお願いします。
柴田:厚労省が所管する分野は多岐に渡り、皆さんの興味・関心のある政策が必ずあると思います。また、実際には多くの既卒者・社会人経験者が活躍していて、中途採用の転職者にも働きやすい環境だと思います。このnoteの記事をきっかけに、興味が湧いた方は、ぜひ、中途採用ページよりご確認いただければと思います。
中村:厚労省は国民ととても近い省庁だなと感じます。その分、責任も多いと思いますが、大きな達成感も生まれる機会が多い職場です。
民間企業で培った能力を生かしてもっと広い視野で働きたい方や、自分自身の目標やビジョンを達成したい意思がある方には、おすすめです。ぜひ、一緒に働ける事を楽しみにしています!!
座談会を終えて
私自身、中途採用で厚労省へ入省し、今回初めて中途採用者座談会を企画しましたが、さまざまなバックグラウンドやスキルを持った方が転職を通じて厚労省で活躍しており、私自身も同じ中途採用者として非常に心強く思いました。ご協力いただいた皆さまありがとうございました。
最後に、今回の記事を通じて、厚生労働省の中途採用について興味が湧いた方は下記のウェブサイトに採用案内が掲載されておりますのでぜひご覧ください。
厚生労働省の中途採用(経験者採用・選考採用)についてはこちら
令和5年11月2日に第二弾(前編・後編)を投稿しました。
ぜご覧ください!